【レポート】やわつちサロン第2 回「オモイデのイリとデ」
2017年11月05日 (更新:2016年11月5日)
日時: 2017 年10 月25 日(水)19:00 ~ 21:00
TRAC の運営パートナー「やわらかな土から」が中心となって開催する、自己紹介とちいさな対話の場、やわつちサロン。
第2回となるやわつちサロン「オモイデのイリとデ」が、10 月25 日に開催されました。
サロンマスターは前回から変わり、3.11 オモイデアーカイブの佐藤正実さんと、一般社団法人NOOK の佐竹にバトンタッチ。今回は、まちや人々の記憶を記録するアーカイブ活動がテーマです。
記憶を収集する入り口部分を「イリ」、収集した記録素材を利活用していく出口部分を「デ」と例えたとき、意外にも少ないのが「デ」の発想。その実践としてマスターふたりは、仙台沿岸地域での交流づくりをめざす「3.11 オモイデツアー」の活動に取り組んでいます。
まずはじめに、コンテンツの中心でもある、震災前に撮影された写真を囲んでおしゃべりする” オモイデ語り” の映像をみなさんにご紹介。1枚の写真をもとに地元の人たちがいきいきとオモイデを語り合う様子につられて、TRAC の会場でも自然と顔がほころびます。
「1枚の写真を繰り返し使っても、その時々で毎度違う言葉が出てくる。地元の人やその記憶が生きた形で素材を使いたおしていきたい。」映像を眺めながら、マスターの正実さんはにこやかにお話されていました。
また、アーカイブの「デ」の一例として、荒浜地区に置かれた偽バス停と、その後のバスツアーに話題は広がります。記録素材が表現行為などのフィクションにかたちを変えていくことで、アーカイブの「デ」が誰かの「イリ」となって関わりしろは増えていくのかもしれません。
後半は、参加者のみなさん自身のオモイデや、それぞれの場所で現在試みている活動についてお聞きしました。オモイデツアーの話題を通して、過去と未来が入り混じって現在があるのかも?そもそも時間ってなんだろう?などなど、あたらしい問いかけもうまれていきました。
差し入れもおいしくいただきながらの、河川敷の芋煮会のように終始賑やかだった今回のサロン。お客様のなかには、前回の参加に続きリピーターとなってくださった方、はるばるご遠方から駆けつけてくださった方もいらっしゃいました。お仕事帰りにお集まりいただき、誠にありがとうございました!
次回のやわつちサロンは11 月22 日(水)19 時から開催です。エイブルアート・ジャパンとNOOK が協働ですすめている「SOUP STAGE」という舞台の企画をご紹介します。次回もどうぞよろしくお願いいたします!
文責:佐竹真紀子