伊達伸明(だて・のぶあき)
2016年10月26日
美術家、「建築物ウクレレ化保存計画」主宰。1964年兵庫県生まれ、大阪育ち。京都市立芸術大学美術学部大学院工芸科修了。2000年より取り壊される建物から生活痕の残る材料を用いてウクレレを制作し、肌合いにこもる記憶を楽器として元の住人に手渡していく長期プロジェクト「建築物ウクレレ化保存計画」を始め、現在までに学校、寺、劇場、一般住宅など60以上の建物をウクレレ化している。仙台では2012年~2015年にアートプロジェクト「亜炭香古学~足元の仙台を掘り起こす」を実施。仙台の地域資源「亜炭・埋もれ木」が太古から現在に至るまでの長い時間のなかで人々の生活とどのような関わりをもっていたか、今の私たちの生活にどう関わりあるかを市民とともに調査し、知られざる街の歴史や暮らしの記憶を掘りおこし、改めてその価値を再認識する機会となった。
主な建築物ウクレレの展示に、水戸芸術館(2002年)、兵庫県立美術館(2005年)、国立民族学博物館(2005年)、大阪市近代美術館心斎橋展示室(2006年)、大阪歴史博物館(2011年)、アルコミュージアム(ソウル/2011年)など。ほか、「とつとつダンス」(舞鶴赤れんがパーク/2010年,2014年)でウクレレ演奏。
ウクレレ以外では「未来への素振り」(小山田徹との共同展示/京都芸術センター/2010年)「池上遊覧鉄道」(岡田毅志との共同制作/総社市池上邸/2011年)「一弦さん」(楽器は語る/国立歴史民俗博物館/2012年)「亜炭香古学 展覧会 山のひかり 川のほし」(せんだいメディアテーク/2015年)、世界考古学会議京都(wAC-8)開催記念「アートと考古学展」(京都文化博物館/2016年)ほか。
著作物に『建築物ウクレレ化保存計画2000.4~2004.3』がある。