>イベント > 【展覧会】立ち上がりの技術vol.1「語り野をゆけば」

【展覧会】立ち上がりの技術vol.1「語り野をゆけば」

2018年01月04日 (更新:2018年1月4日)

ある出来事を経験した人々や大切な話を聞いた人々が、今度はそれについて伝えることを自らの役割と捉えて、語りはじめることがあります。語り手となった人々は、聞き手の感覚や社会状況が変化していくなかで、さまざまな工夫を重ねながら、その話を人々に手渡していきます。この展覧会では、「戦争」「震災」「民話」という3つの出来事・物語の語り手となった3人の歩みを辿りながら、「なぜ人は語り継ぐのか」という問いを深めていきます。伝えたい・伝わらない・伝わった!語り手が語る場には、必ず聞き手がいます。語り手たちは、日々どのような聞き手に出会い、何を受け取って、現在の語りを形づくってきたのでしょうか。みなさんもぜひ語り野にいらして、その声に耳を澄ませてみてください。

 

2018年1月12日(金)-2月12日(月・休) 12:00-18:00

※休室=月・火曜日(ただし2/12をのぞく)

東北リサーチとアートセンター[TRAC]

入場無料

 

*どんな展覧会?*

3人の語り手
語り手たちの現在の語りの記録と、
それぞれが歩んできた道のりの展示。

語り野交差点
来訪者のみなさんが、展覧会を見て感じたことや
日常的に考えていることを書き記したり話したりする場。

*関連イベント*

◎語り手さん大集合!
1月13日[土]13:00–16:00
3人の語り手さんにお集まりいただき、お話を伺います。
語り手|小野寺哲さん、庄司アイさん、長沼俊幸さん

◎てつがくサロン “なぜ人は語る/聞くの?”
1月24日[水]19:00–21:00
お茶やお菓子とともに、テーマについてじっくり考える対話の場です。
ファシリテーター|瀬尾夏美(一般社団法人NOOK)
ファシリテーション・グラフィック|佐竹真紀子(一般社団法人NOOK)

◎ギャラリーツアー
2月11日[日]14:00–16:00
企画者による展示解説と、会期を経て変化した展覧会の場の振り返りを行います。

全て参加無料、申込不要、直接会場へ

 

*語り手プロフィール*

小野寺 哲|おのでら・てつ
大正14(1925)年生まれ。宮城県仙台市出身、在住。満州鉄道での勤務を経て、現地召集され、ソ連国境付近の東寧の
部隊に入隊。敗戦後、2年半のシベリア抑留の末帰還。企業に勤め、定年退職後、戦争体験の語り部として活動している。

庄司アイ|しょうじ・あい
昭和9(1934)年生まれ。福島県相馬市出身、宮城県亘理郡山元町在住。母親が語る民話を聞きながら育つ。保育士
として勤務し、定年退職後、みやぎ民話の会での活動を経て、やまもと民話の会を立ち上げる。子どもたちへの語り
の場、地域の歴史を学ぶ場などにも参加し、先人の伝えてきた「話」を語り伝えている。

長沼俊幸|ながぬま・としゆき
昭和37(1962)年生まれ。宮城県名取市閖上出身、在住。
閖上で水道業を営む。東日本大震災で被災し、自宅を流失。以後避難所や仮設住宅の運営に携わりながら、2013
年より閖上の案内人として活動を開始。自身の体験やかつてのまちの様子などを多くの人に伝えている。

 

◇主催:やわらかな土から、せんだいメディアテーク
◇企画:一般社団法人NOOK、3.11オモイデアーカイブ
◇協力:仙台市戦災復興記念館、みやぎ民話の会

 

立ち上がりの技術とは?
TRAC(東北リサーチとアートセンター)の共同運営チーム「やわらかな土から」が、TRACを運営する上で軸にしているコンセプト。災厄に遭うことや心身におけるハンディを持つこと、マイノリティの
立場に置かれることなどから「立ち上がっていく」ための表現やその手法に注目したリサーチを行い、現在の東北にも応用可能な表現の技術を見出します。

TRAC(東北リサーチとアートセンター)とは?
仙台や東北の歴史・資源・課題などを調べ、アートや表現につなげる活動と交流のための拠点です。
せんだいメディアテークが地域で展開するアートプロジェクト「アートノード」事業の一環として行われています。

やわらかな土からとは?
TRACの共同運営チーム。メンバーは、地域と協働しながら記録をつくる組織・一般社団法人NOOK、仙台市でのアーカイブ活動を通した市民協働を行う3.11オモイデアーカイブ、障害のある
人々とアートをつなぐ中間支援組織であるNPO法人エイブル・アート・ジャパンの3団体です。

◇会場
東北リサーチとアートセンター[TRAC]
〒980-0804 仙台市青葉区大町2丁目3-22 第五菊水ビル3階
[アクセス]地下鉄東西線「大町西公園駅」東1出口(徒歩1分)
[問い合わせ]
電話・FAX 022-397-7256
artnodeTRAC@gmail.com

 

Illustration: 瀬尾夏美

 

 

Tag:

記事のステータス