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【レポート】ワケあり雑がみ部 8月の活動

2023年09月05日

ワケあり雑がみ部、8月のレポートです!

8月の雑がみ部は、4日は「ワケあり雑がみ部的 大人の分別」、5日は「せんだいリブート」とイベントの中で実施し、会場をいつもの7階から1階にうつしての開催となりました。

それぞれのイベントの詳細はこちらから
「ワケあり雑がみ部的 大人の分別」
「資源循環の杜へ せんだいリブート」

雑がみ部さんいらっしゃい!

まずは、4日の大人の分別内のトークイベント、「雑がみ部さんいらっしゃい!」についてレポートします。
本イベントでは、これまでたくさんの作品を制作してきた部員さんをゲストに招き、その「発想」にスポットを当てたお話をうかがいました。
藤部長と元マネージャーのほんだあいさんがホストとなり、終始なごやかながらも、ときおりハッとするような刺激的なトークが繰り広げられました。

登壇してくれた6人の部員さんのトークの内容を少しご紹介します。

Chikakoさん

昔からダンボールで作品を作っていたChikakoさん。
雑がみ部の部室は宝の山と、部活のときだけではなく、おうちで作るのに必要な材料も持って帰ってくれています。
リスやうさぎなど様々な生き物をつくることで、雑がみに愛を吹き込んでいくおもしろさを藤さんと共感していました。
日々制作に取り組んでいるChikakoさんのお家は、キッチンや寝室も作品で埋め尽くされているそう…。

Junさん

とにかく紙類が好きなJunさん。包装紙や紙袋、箱など、商品のワクワク感を伝える工夫やデザインへの愛おしさから、つい捨てられないのよねと話してくれました。
雑がみのなかでキラリと光るデザインを作品に散りばめて、素材の持つ個性を引き出すように制作をするJunさんならではのコメントでした。
また、作品は完成したものを眺めるより作っているときのほうが楽しいとのこと。
これは雑がみ部のみなさんに共通していることかもしれませんね。

まりこさん

紙の特質をみてパターンをつくり、それらを組み合わせる方法で作品を作るまりこさん。
七夕の大きなくす玉は、紙だけで、どこまで大きなものが作れるかという自分のなかでのチャレンジだったそう。
藤さんはそのチャレンジの中に、丸めたり曲げたり、多様な方法で紙をあつかう技術の試行錯誤が数多くあることに注目していました。
また、かつてのイベントで作った「千本引き」をふたたび紹介してくれました。
包装紙や紙箱を明けたときのワクワク感や各部員さんの作品など、別の形で伝えてくれるような作品です。

いしぐろさん

手仕事大好きないしぐろさんは、とっても繊細で細やかな作品を制作しています。
ティーパックのタグや袋をたくさん収集し、作品の素材として活かすいしぐろさんは、作品のために毎日同じお茶を飲んでいるそう!
箱にきれいに整頓されたそれらは、海外のパッケージに見られる日本とは少し印象の違うデザインから、エスニックな作品になっています。

ほんごうさん

ほんごうさんは、藤部長のことが好きで、雜がみ部チラシの藤さんの写真を切り抜き、貼り付けた作品を制作しています。
他にもアニメやドラマ、芸能人、スイーツ、旅行など、自分の好きなモチーフを切り抜き、さまざまな世界観を混ぜ合わせて平面や箱に貼り合わせていきます。
それらの組み合わせや配置には、ほんごうさんなりのストーリーがあり、その世界観をたっぷり伝えてもらいました。

おのでらさん

トリを務めるのはおのでらさん。おのでらさんが雑がみ部に入ったきっかけは、古いものを見れたらいいなという気持ちだったそう。
たしかに、雑がみ部には、例えば閉店してしまったお店の包装紙や古いデザインの紙袋など、貴重なものも集まります。
これまでは、そうした雑がみをパネルで展示し、歴史資源を捨てるな!と訴える作品を作ってきました。
しかし、昨年雑がみ部に、戦後間もない時期の古い雑がみが大量に届けられたのをきっかけに、ほとんどパソコンに触ったことがないながらも、ほぼ毎日通いながら映像を作ってくれました。
トークでお披露目したのは、その予告映像です。今後は、今回の予告編の本編を、制作していきます。
内容とは関係ないですが、おのでらさんは、予告編のBGM(バッハのクラシック)を口で歌ってくれました。
藤さんも、物の価値を認め、保存する強い意思をしめすことは雑がみ部にとって大切なことだとコメントしてくれました。

雑がみ部も6年目を迎え、部員さんそれぞれの制作スタイルや個性が見えるようになってきました。
今回、自身の作品や雑がみへの姿勢を言葉にして伝えたことで、また新たな制作にむけて前向きになってくれたらとても嬉しいです!
登壇してくれた部員のみなさん、ご協力ありがとうございました。

ワケあり雑がみ部は今後も、雑がみ部員さんの「発想」にフォーカスして、そのおもしろさを伝える試みを続けていきます。

 

ワケあり雑がみ部的 大人の分別

また、今回は新たな試みとして「大人の分別」を行っていました。
大人の分別は「捨てるための分別」ではない「愉しむための分別」の実践です。
種類や素材にとどまらない、かたちや色、やまおりやたにおり・ミシン目など、造形的な特徴を捉えて、細かく分解し分類していきます。
4日、5日と藤さんはテーブルでひたすら超絶分類に取り組みました。

分別はこんな感じに!
いつもの雑がみも、形や特徴をもとに集められ細かくなると、また違う表情を見せてくれます。

まだまだ底知れないおもしろさが潜んでいそうな、大人の分別はこれからも続いていきます!
興味を持った方はぜひ雑がみ部に遊びにきて、チャレンジしてみてください!

せんだいリブート

また、5日はアートノードと仙台市環境局との共催で「資源循環の杜へ せんだいリブート」が開催されました。
資源循環をユニークな視点で捉えた市民および企業の実践を、デモンストレーションやトークで紹介したイベントです。
ワケあり雑がみ部もそうした取り組みのひとつとして、ブースを設け活動紹介とともにいつもの雑がみ部を実施しました。
雑がみ部の他にも古着や海洋プラスチックなどをテーマに、資源循環へ取り組んでいる他の団体さんと交流している様子もみられました。雑がみ部のような造形活動からも、資源循環の輪が広がっていってくれたら嬉しいです!

マネージャーさんの活動レポート

今回も雑がみ部マネージャーさんから、臨場感あふれるレポートを寄せてもらいました。

〈かずこさん〉


①展示はごく限られてはいましたが、1fのオープンスペースでのあのようなイベントの中で活動の場を持てたことを、部員さんは、何より喜んでいらしたと思います。
常連部員さんの殆ど全員といっていいと思いますがその気持ちを口にしていらっしゃいましたね。
日々の制作はそれ自体が尊い時間ではありますが、やはりあのような“ハレ”の場、というのでしょうか‥、その後も心に残る打ち上げ花火的なものとして大事だな、と改めて‥。

②場の力、という面では‥‥
たまたま通りかかった雑がみ部を知らないご家族連れが数多く参加してくれました。
お父さんお母さんも楽しそうに手を動かしていましたね!
うれしい光景でした。一人のお母さんが帰りがけに「わたしが一番楽しんだと思います」と仰られ、とてもうれしく感じました!
このような言葉にはいつもエネルギーを充填してもらっています!

③藤部長!その存在感に感動しておりました。
大きなお体の大きな手に小さなハサミ。チョキチョキと‥
ひたすら雑がみを切り刻んでおられるご様子は、なんというか‥
この方は永遠に此処でこの作業をされているのではなかろうか??と思ったほどでした。
そしてかたづけの時間になったとき「ああ面白かった!」と仰った。
すごいです。『大人の分別』道はうんと深そうです!!

〈こずえさん〉

◎8/4(金)
1Fの広いスペースで行うのは数年ぶりで、マネージャーの動きがどうだったか…記憶を辿りながら少し緊張気味でのスタートでした。
しかし、いざ部員さんが続々と参加される中で自然とその動きはできていて身体がしっかりと覚えてくれていました。
夏休みと重なっていることと1Fで行っていることもあり、フラっと参加してくれる親子連れも後を絶たず賑やかな時間が途絶えることがない印象でした。
ペンやテープで手を加えた大きな紙袋を仮面として被り色んな部員さんに話しかけている子や、虫歯の番組を見た影響で、大きな箱を2つ合わせて口の中を表現しガムテープを使って虫歯を取り除く作品を作っていたり、ユーモアあふれる作品が沢山生まれておりました!
この日は部長の藤浩志さんも来られ、常連の部員さんは各々作品を持参しながら藤さんと近況報告をされている姿が印象的でした。「ようやく本物の藤さんとお会いできた!」と感激されている部員さんもおられ、雑がみ部での藤さんの存在の大きさを再認識したひと時でした。
◎8/5(土)
2日目の雑がみ部もスタートから賑わいが途絶えませんでした。
「ずっと待ってました!」と開始早々にお越しくださった親子連れの方は、お母さんが米袋をお子さんのサイズに合わせてお洋服に仕上げておりました。
お子さんもそこに大きなリボンをつけたりブローチのようなアクセサリーを作り、親子で楽しまれている様子が印象的でした。
大人の初参加の部員さんは「何を作ってよいかわからないけど、子どもさんたちの自由な創作を見ているだけで元気になれるし刺激になる!」と仰りながら気づけは手を動かされておりました。
雑がみ部の魅力の一つは、年齢制限がないこと。そこに集う人たちはみんな初めましてなはずなのに、雑がみがあることでお子さんもお年寄りも職業問わずみんなフラットになれ自然と会話が生まれます。
「雑がみ」は人と人を繋げ、向き合うほどに魅力が見えてくる本当に素敵な素材だなと強く感じた2日間でした。ご参加くださった部員の皆さまありがとうございました!

〈ゆりさん〉

長い机を並べて、雑がみシートで覆っただけで、作業スペースがとっても賑やかでした。
在庫のシートだけでは足りずに、実習生の皆さんにその場で作っていただいたりしました。
今回は暑さのせいか、工作の時に使うポスカの出が良くて、雑がみシートがなかったら…。
雑がみシートの良さを再認識しました。

1日目(4日)
会場同時に、雑がみ作品展示コーナーには、興味シンシンの方々が立ち止まって眺めておられました。
そのうち工作スペースの長机は、親子の参加者で埋まり始め、ほぼ満員に。
工作材料の空き箱、紙袋を山にしてお迎えしたので、子どもさんたちの材料探しもスムーズ&楽しげでした。
部員さんたちも続々と来場、11時には藤部長も到着して、「大人の分別」も始まりました。
最近人気の工作材料の「トイレットペーパーの芯」が、大量に集まりました。ご家庭で集めて、持って来てくださった方々、ありがとうございます! 作品に生まれ変わっていきました。
大きなワニや(1メートル以上)三角帽子ツインズ、六花亭の包装紙を切り抜いた立体お花畑など、色も形もとりどりで、一日中工作スペースは賑わっていました。

2日目(5日)
工作スペース、展示コーナーをちょっと縮小して始まりました。
空き箱・紙袋の山は広げられなかったので、その代わり(?)秘蔵の箱や袋を蔵出ししました。
道具コーナーの後ろに、部員さんやマネージャーの推し紙袋や箱を、見て見て!と並べたところ、大人気でした。
さっそく使って、作品にしてくれました。
また若林のおばあちゃんたちが折った折鶴が大量に到着。黄色味のある雑がみを使って折ってあるため、統一感が素敵でした。さっそく七夕飾りに使っていただきました。
2日目も親子、家族連れの参加がとても多かったです。
家族で参加されて、お子さんだけでなく、お父さんお母さんも作品作りされていたのが良かったですね。

次回は9/8(金)、9(土)に、いつも通りメディアテーク7階スタジオbにて開催です。
ぜひ遊びに来てください!
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