【レポート】神楽って何ですか?〜装束からはじめる郷土芸能〜
2020年03月04日 (更新:2020年3月4日)
東北には多くの郷土芸能が伝え残されているが、難しい、わかりづらいというイメージが先行し、触れる機会も少ない。
しかし、芸能の意義が見直され、注目されつつある昨今、芸能へ触れるきっかけ・入り口を、東北最大都市で玄関口である仙台で開くことは、東北全体の地域文化の価値向上とPRにつながると思われる。
そのために、今回は東北でもメジャーな芸能「神楽」をテーマにした。
神楽が盛んな宮城県北部の「南部神楽」で活動する佐藤高広氏と、全国でも有名な島根県の「石見神楽」で活動する惠木勇也氏、神楽伝承者であり面製作者でもある2名を招き、神楽の物語から道具、そして登場人物を表す仮面について舞台鑑賞だけでない神楽の楽しみ方を知るための機会とした。
トークは、両者の幼少期から神楽に傾倒したエピソードや、神楽の格好よさ、魅力を比較し、クロスさせながら進行した。また、本物の舞を鑑賞し、実際に使用している仮面に触れたり、装着したり、観察することで、神楽を身近に感じることができるように試みた。
後継者や支援者の不足が課題の郷土芸能であるが、新たな関わり方を見出し、感謝や感激の気持ちを手軽に目に見える形で表現するために「おひねり」システムを導入。おひねりは、仙台七夕に使われる紙の端切れを再利用・再デザインし、身近にある素材や道具の大切さを知ってもらう工夫をした。
芸能や、それらが伝わる地域に心寄せ、足を運んでもらえるような企画を今後も実施していきたい。
文章:小岩秀太郎(縦糸横糸合同会社)
◉ トークの様子は下記からご覧いただけます。
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