グラビア 菊池聡太朗
2020年04月02日 (更新:2020年4月2日)
「金網」 2019/オイルパステル、アクリル、ペトロール、紙/109×79cm
ジャーナル7号では、美術家・菊池聡太朗さんの作品を掲載しています。
人間と何かしら関わりを持った、あるいは何かの理由でその関係が絶たれてしまった場所に関心を持った作家が、荒れ地から想起するイメージを描いた一枚。建築を学んだ作家は、「設計図の線とドローイングの一筆は等しく、一本のラインを加えることで空間が立ち上がるかのような身体的な感覚を体感する」と語ります。現実の風景と創造の景色の重なりの中に、自然と人工物の境界線やゆらぎが表されているかのようです。
菊池聡太朗(きくち・そうたろう)
1993年岩手県生まれ。東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻終了。図や絵、写真、建築素材などを用いて工作しながら、身の回りの生活やそれをとりまく風景について研究した作品を発表。
青葉区大手町のGallery TURNAROUNDにて、個展「家事(いえごと)」(2017年)、「WISMA・KUWERA」「喫茶 荒地」(ともに2019年)を開催。
主なグループ展に「相転移/phase transition」(2017年、KUGURU、山形)、「Collective Storytelling」(瀬戸内国際芸術祭2019旧伊吹小学校教室)がある。