>グラビア > グラビア 門眞妙

グラビア 門眞妙

2022年04月11日

「あたたかい夜」 2021/紙、色鉛筆、鉛筆、透明水彩、アクリル、ジェッソ/354×253.5cm

photo:Koiwa Tsutomu

ジャーナル9号では、作家・門眞妙さんの作品を掲載しています。

作品を目にした時に映るのは、ナースウェアを着たおぼろげな猫耳の少女。しかし、すぐに彼女を取り囲むように精緻に描かれた工事中のカラーコーンやフェンス、排水路の格子蓋や植物、猫の足跡などに目が奪われます。それらを見れば見るほど、奇妙な位置にたたずむ彼女の姿が、いっそう儚くなっていくかのようです。どこか既視感のある景色に一瞬の幻のように存在する彼女の穏やかな眼差しは、様々な不安や困難に日々直面する世界で生きる私たちへのささやかな励ましなのかもしれません。

 

門眞 妙(もんま・たえ)

1985年、宮城県仙台市生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。アニメ的な少女のキャラクターと精緻な背景描写の絵画表現を中心に活動。言葉にできない「感情」「時間」「一瞬」の集積と、この世界との和解を描く。キャラクターのかたちをした「ひと」としての少女のアップデートを続ける。近年の主な展覧会に「故郷」(2021年 新宿眼科画廊)、恵比寿映像祭上映プログラム「揺動PROJECTS: Retouch Me Not[日本現代作家特集]」(2021年 東京都写真美術館)、「swimming」(2020年 Gallery TURNAROUND)など多数に参加。

Tag:

プロフィール

1985年、宮城県仙台市生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。アニメ的な少女のキャラクターと精緻な背景描写の絵画表現を中心に活動。 言葉にできない「感情」「時間」「一瞬」の集積と、この世界と…

その他

「アートノード」の情報誌、「アートノード・ジャーナル」9号を発刊しました! 今号では、東北各地で開催された現代アートの展覧会について、総勢13名の方々に執筆いただいたレビューを掲載しています。各地域で…