【レポート】TALK あそぶ、こども、あーと ~創造力を引き出す教育~
2017年09月12日 (更新:2017年9月12日)
2017年9月9日に、認定向山こども園で、3人のゲストを迎えて、幼児教育とアートをテーマとしたトークイベントを開催した。
前半では、八戸市で現代芸術教室アートイズを運営する佐貫巧さんと沼尾大伸さんによる、セメントを使って化石のようなオブジェを作るワークショップを実施。園内で拾った葉っぱや木の実なども利用しながら、こどもも大人も一緒に、実際の教室の様子を体験していただいた。
後半のトークでは「遊びとアートはとても近い関係にある」という仮定をもとに、各ゲストが何を大事にし、どのようなことに悩みながら取り組んでいるのかを語り合った。
できあがるもの(作品)よりも、その過程が大事であるということを前提に、「過程をどのように子どもたちに評価(声がけ)すべきなのか」「(園や活動に対して)保護者がどのように評価するのか」ということが話題となった。
また、小学校などの学校教育において「空の色を塗りましょうと声がけし、青しか渡さない(認めない)先生が意外と多い」と、多様性をなかなか認められない学校社会に対して、幼児教育は小学校にあがったときに困らないようにするための準備も求められていて、そういった関係性の中で幼児教育において多様性を育てる難しさも話題としてあがった。
特に結論やまとめといったものが最終的に出たわけではなかったが、参加者を交えてのいくつかの問題提起の場となった。
※トーク開催前には、向山こども園の副園長でトークゲストの木村創氏による園内ツアーも開催。
変化に富んだ広い敷地と、遊具すら作り変える臨機応変かつ柔軟な運営方針について知って頂く機会となった。
文章:千田優太(一般社団法人アーツグラウンド東北、本トーク企画者)
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TALK あそぶ、こども、あーと ~創造力を引き出す教育~
話し手
佐貫 巧 (アーティスト/ 現代芸術教室アートイズ )
沼尾 大伸 (認定こども園三沢第一幼稚園 副園長 / 現代芸術教室アートイズ )
木村 創 (認定向山こども園 副園長)
聞き手
千田優太(一般社団法人アーツグラウンド東北)
2017年9月9日(土)14:00-16:00
会場 認定向山こども園 (仙台市太白区八木山緑町21-10)