![]()
『亜炭は戦後の仙台市内で風呂用の燃料としてごく一般的な燃料であった。燃えると微妙な匂いが漂い、たそがれ時ともなると路地に紫煙がたなびいた。その匂いと煙で夕方になったことを知り、一家だんらんのぬくもりを教えてくれた。』(市史せんだい vol.12より)
昭和22年(1947)頃仙台市の川内キャンプ(キャンプ・センダイ) 所蔵:仙台市歴史民俗資料館
仙台は足元から生活燃料「亜炭」が採れる街でした。また同じ地層からは、地元の工芸特産品「埋木細工」の原木も産出され、一家にひとつはあるともいわれるほど、普及していました。しかし時は流れ、かつて大人達を手伝って風呂の焚きつけをした子供達(今や還暦越え)の記憶からも亜炭は消えつつあり、埋木細工もまた、現在では最後の工人ひとりを残すのみとなってしまいました。地下鉄東西線工事が青葉山の亜炭層を掘り抜いて、奇しくも時代の地層が開かれつつある今、ひとむかし前の仙台のくらしの風景を、当時を知る方々の証言とともに再発見してみたいと思います。
伊達伸明
1964年兵庫県生まれ、大阪在住。1991年京都市立芸術大学大学院美術研究科漆工専攻修了。取り壊される建物の人肌こもる部材を用いてウクレレを制作する「建築物ウクレレ化保存計画」主宰。2000年から現在まで寺院、学校、一般住宅など65件をウクレレ化。
水戸芸術館(2002年)、兵庫県立美術館(2005年)、国立民族学博物館(2005年)、大阪市近代美術館心斎橋展示室(2006年)、大阪歴史博物館(2011年)、アルコミュージアム(ソウル/2011年)。またダンサー砂連尾理が行う「とつとつダンス」(舞鶴赤れんがパーク/2010年,2014年)でウクレレ演奏を担当。
「未来への素振り」(小山田徹との共同展示/京都芸術センター/2010年)「池上遊覧鉄道」(岡田毅志との共同制作/総社市池上邸/2011年)「一弦さん」(「楽器は語る」展示関連イベント/国立歴史民俗博物館/2012年)「阪大宿舎おみおくりプロジェクト」(大阪大学豊中キャンパス内/2014年)、「おしえて!あの日の市民会館」(豊中市立市民ギャラリー/2014年)、「豊中市立市民会館 おみおくり展」(豊中市立市民ギャラリー/2014年)、「待兼山少年」(大阪大学総合学術博物館/2015年)、アートプロジェクト「亜炭香古学」(市内各所/2012~2015年)ほか
1961年の航空写真を片手に、亜炭鉱山だった青葉山の生活風景を思い描きながら古道を歩く(*終了)
埋木と市内で採集されたケヤキの発芽種子で手のひらサイズの盆栽をつくる
紙芝居と亜炭小咄
村上栄一さん(照越炭鉱シャベル会)
松浦丹次郎さん(川埋木研究者、あぶくま沈木会)と伊達伸明さんの対談
鷲田清一(哲学者・せんだいメディアテーク館長)さんと伊達伸明さんの対談
京都造形芸術大学学生を対象に行われる講座。地域の風土や記憶に関わる伝達、表現のあり方についての授業。ギャラリー外での実地演習あり。 (*受付終了、一部の授業は一般参加可)
地域資源としての「仙台の歴史や伝説」の紹介(郷土史家、三原良吉の著書「広瀬川の歴史と伝説」、「仙台伝説集」、「根岸橋とその両岸の歴史」から)。また「元仙台愛宕下水力発電所の残存導水トンネル」などの関連地域資源のご紹介。
山形県舟形町の亜炭鉱山をテーマにした展覧会
約400万年前の木の化石、埋木に触れる、磨く。磨いた埋木小片のお土産あり。 会場には鈴木綾乃さん(小竹孝埋もれ木細工工房)がいらっしゃいます。 ※小竹さんもちょこっと来場予定
プロあるいはプロを目指す作家さんに会える!
開催時間 10月2日(金)11時~19時、10月3日(土)10時~17時
クラフトフェア全体についての問合先南町通りオープンギャラリーくろすろーど(022-265-1487/9月末まで)
若生克雄先生(地学団体研究会)が、亜炭や化石など、地学の視点からみた八木山の“ 面白いもの ”や、八木山の今・むかしの風景をご紹介します。 (*受付終了)
複眼でみる・歩く達人、三原征郎さんと、風景の中に見落としている先人の記憶のカケラを見て歩きます。
見どころ:鹿落坂周辺の歴史、とっておきの絶景と黒沼炭鉱跡をゆっくり堪能します
広瀬川沿いにみられる石垣や千代炭鉱跡などじっくり堪能します
電話・はがき・FAX・メールに、「参加希望の催し名(向山編か追廻編か)」・住所・氏名・電話番号・FAXまたはメールアドレス・年齢をご記入の上、各催しの締切日までに、「仙台市市民文化事業団」宛に申し込みして下さい。
(公財)仙台市市民文化事業団 事業課
〒981-0904 仙台市青葉区旭ヶ丘3-27-5
電話022-301-7405(平日9時~17時) FAX 022-727-1874
展覧会会場直通(8月8日~18日10時~19時のみ 080-1834-4382)
info@sendaicf.jp
atan2015